部分痩せに適した注射「脂肪溶解注射」とは?
2020.09.02 10:52
ダイエットを頑張って痩せることができても、「二の腕だけ太い…」「太ももの脂肪だけどうしても落ちない…」ということがよくあります。あるいは「痩せたけど、胸のボリュームまでなくなってしまった」というのもダイエットにありがちなお悩みでしょう。
胸を残したままお腹や二の腕の脂肪だけを落とすのが一番ですが、こうした「部分痩せ」を食事制限や運動で叶えるのは、かなり難しいもの。そこで、部分痩せが期待できる施術「脂肪溶解注射」をお考えの方もいらっしゃるのではないでしょうか?
今回は、部分痩せが可能な「脂肪溶解注射」の特徴や種類、メリットデメリットを詳しくご紹介していきます。
- 【モッズクリニックとは】
- 東京・銀座にある脂肪吸引・注入クリニック。
脂肪吸引と豊胸の症例は全て合わせると10,000件以上。HPで公開中の症例は1,600件以上。
脂肪吸引・注入に関する古い情報や間違った情報を正すべく、YouTubeなどでも積極的に情報を発信中。
<この記事でわかること>
1.ダイエットによる部分痩せが難しい理由
2.部分痩せができる「脂肪溶解注射」の特徴
3.脂肪溶解注射の成分
3.脂肪溶解注射の種類
4.脂肪溶解注射のメリット・デメリット
5.まとめ
ダイエットによる部分痩せが難しい理由
脂肪溶解注射の解説の前に、なぜ部分痩せが難しいのか、その理由をお伝えします。
皮下脂肪は大きなひとつの塊とイメージしている方が多いかもしれませんが、実は小さな脂肪細胞がたくさん集まって構成されています。このひとつひとつが大きくなると太り、小さくなると痩せるという仕組みです。
ちなみにダイエットで食事制限や運動をして痩せる場合、全身の脂肪細胞がまんべんなく代謝されます。よって、食事や運動で体の一部分だけを細くする(一部の脂肪細胞だけを代謝させる)のは、かなり難しいことが理解できます。
部分痩せができる「脂肪溶解注射」の特徴
ダイエットによる部分痩せは非常に難しいので、しっかりと効果を得るには美容クリニックでの施術がお勧めです。 そのひとつに「脂肪溶解注射」があります。
ここでは、脂肪溶解注射の特徴を見ていきましょう。
部分痩せができるメカニズム
脂肪溶解注射は、皮下脂肪を溶かす成分を含んだ薬剤を直接皮下へ注射することで、脂肪細胞を分解・溶解させて痩身効果を得る施術です。分解されて溶けた脂肪細胞は血管を通って汗や尿などとともに、体の外へと排出されるメカニズムになっています。
適応部位
脂肪溶解注射は、皮下脂肪がつまめる部位であればどこでも施術可能です。体なら二の腕や背中、お腹、お尻、太ももはもちろん、ふくらはぎも適応します。
また、顔では、あごや頬のほか、おでこやこめかみ、鼻・小鼻やまぶたといった細かい部分にも施術が可能です。
脂肪溶解注射の主成分
脂肪溶解注射にはさまざまな種類があり、その種類によって配合されている成分が異なります。
それぞれの成分の特徴を以下にまとめましたので、参考にしてみてください。
PPC(フォスファチジルコリン)
PPCは、多くの脂肪溶解注射の薬剤に用いられています。元々、高脂血症や脂肪肝などの治療薬に用いられていました。
主成分は、大豆から抽出されるアミノ酸の一種なことが多いようです。他の成分が主成分となっている場合もありますが、大豆アレルギーの方はご注意ください。
DOC(デオキシコール酸)
DOCとは、もともと人の胆汁に含まれている胆汁酸の一種で、脂肪分解効果のある成分としてアメリカのFDA(日本の厚生労働省のような政府機関)で認可されています。
脂肪細胞膜を直接破壊するので痩身効果が高いとされる一方、腫れもその分強いと言われています。
植物抽出成分
名前の通り、植物から抽出された成分です。メディカルハーブや海藻から抽出した成分などがあります。腫れや痛みが少ないという特徴があるようです。
もし脂肪溶解注射の施術を受けるのであれば、そのクリニックがどの薬剤を取り扱っているかも注目しなければいけません。
脂肪溶解注射の種類
続いて、脂肪溶解注射の種類について調べてみました。
BNLS
BNLSは、植物由来の成分が主成分です。顔の施術によく用いられる薬剤で、腫れや痛みが少ないとされています。
また、フェイスラインやあご下、鼻といった、狭い範囲の施術に適していますが、体への施術も可能です。
BNLSneo
BNLSの成分にDOC(デオキシコール酸)が配合されたものです。腫れや痛みが少なく、効果の実感が早い且つ、BNLSよりも効果が高いというメリットがあります。
適応部位はBNLSと同じく顔に用いられることがほとんどですが、体への施術も可能です。
リジェンスリム
リジェンスリムはPPC(フォスファチジルコリン)を主成分としています。
上記でご説明したようにPPCは豆由来の成分が多いのですが、リジェンスリムのPPCは豆由来ではありませんので、大豆アレルギーの方も使用可能です。
また、DOC(デオキシコール酸)が含まれないので、腫れが比較的少ないと言われています。
特に顔は腫れを隠すことができないので、症状が少ないと言われる「BNLSneo」が用いられるケースが多いようです。
脂肪溶解注射のメリット・デメリット
ここであらためて、脂肪溶解注射のメリット・デメリットを確認していきましょう。
メリット
- 皮膚を切開せずに施術が可能
- 施術時間が短い(5~10分)
- 範囲の狭い箇所(まぶたや鼻など)も施術が受けられる
- リバウンドしにくい
脂肪溶解注射の大きなメリットは、皮膚を切開せずに施術が受けられることです。施術時間も5~10分と短く、「傷跡を作りたくない」「大掛かりな手術を受けるのに抵抗がある」という方に適しています。
また、まぶたや鼻など、細やかなパーツにも施術可能であることもメリットのひとつです。
さらに、注射をした部分は脂肪細胞が減るので、リバウンドしにくくなります。
デメリット
- 複数回施術を受ける必要がある
- 1回の手術ごとにダウンタイムがある
- 最終的に費用が高額になる可能性がある
- 効果が見られないことがある
脂肪溶解注射は1回では十分な効果が得られにくく、続けて施術を受ける必要があります。
加えて、1回の施術で注射できる薬剤の量には限度がありますので、お腹や太ももなどの広い範囲に打つ場合、何回か注射を打たなければいけません。
1度で施術が終わらないという点で考えると、ダウンタイムも費用もその都度必要ということになりますし、効果が見られないこともあります。
こうした点は、施術を受ける前にきちんと理解しておく必要がありそうです。
「部分痩せしたい=脂肪溶解注射」という安易な考えはNG!
脂肪溶解注射は、ダイエットでは難しい「部分痩せ」が実現できる方法のひとつです。
まぶたや鼻のようなかなり細かなパーツも適応する上、皮膚を切開しないので傷跡も残りません。施術時間も5~10分と短いので、手軽に受けられる施術だと思っている方も多いかもしれません。
しかし、「思ったよりも効果がない」「何回も通うので意外と費用がかさむ」「毎回の施術後のダウンタイムが辛い」といったデメリットもあります。
こうした点を踏まえて、当院では1度の施術で確実な効果が得られる脂肪吸引をお勧めしています。双方の費用対効果を考えると、脂肪吸引に軍配が上がるのではないでしょうか。
以下の記事では、脂肪溶解注射と脂肪吸引の効果を詳しく比較してご紹介しています。どちらを受けようか悩んでいる方は、ぜひ参考にしてみてください。
▶︎脂肪溶解注射と脂肪吸引の効果を比較!結論どっちがいいの?
この記事の監修医師
モッズクリニック 院長長野 寛史
患者様一人ひとりに磨き上げた技術と信頼を。
経歴
- 1982年岩手県生まれ
- 2006年東京慈恵会医科大学医学部 卒業
亀田総合病院 入職 - 2008年東京慈恵会医科大学 入職
- 2012年THE CLINIC 入職
- 2013年THE CLINI 福岡院 就任
- 2015年THE CLINIC 東京院 就任
- 2016年モッズクリニック 開院
所属学会・資格
- 日本美容外科学会会員
- コンデンスリッチファット(CRF)療法認定医
- VASER Lipo認定医
- VASER 4D Sculpt(ベイザー4D彫刻)認定医
そのためか、当院には「どれだけ痩せても二の腕の脂肪だけが落ちない」「お腹の脂肪が落ちない」とのお悩みで多くの方が来院されています。