韓国の脂肪吸引の値段は本当に安いのか?〜日本の相場と比較して分かったこと〜
更新日:2024年10月21日
韓国は脂肪吸引を含めた美容整形が盛んな国で、「整形大国」とも呼ばれています。美容クリニックの数が多い分、価格競争も激しく、日本よりも安価で高いクオリティの美容整形・脂肪吸引が受けられると評判のようです。その影響か、韓国へ渡航して美容整形や脂肪吸引を受ける日本人の方も増えてきました。韓国での整形風景をアップするYouTuberも見かけるようになりましたよね。
では実際のところ、日本と韓国どちらで脂肪吸引を受ける方が安いのでしょうか。
韓国の脂肪吸引の費用をリサーチし、日本の相場と比較してみました!
- 【モッズクリニックとは】
- 東京・銀座にある脂肪吸引・注入クリニック。
脂肪吸引と豊胸の症例は全て合わせると10,000件以上。HPで公開中の症例は1,500件以上。
脂肪吸引・注入に関する古い情報や間違った情報を正すべく、YouTubeなどでも積極的に情報を発信中。
韓国で脂肪吸引をする場合に必要な費用
韓国で脂肪吸引をする場合に必要な費用を、項目別にまとめました。
施術費用
脂肪吸引の費用は部位ごとに異なります。当然、脂肪の量が多い太ももやお腹周りは高額になり、顔周辺や二の腕などの小さな部位は費用が安くなります。
複数の韓国の美容クリニックの脂肪吸引費用について調べてみました。その結果、日本では珍しい「体型による費用変動」があることが分かりました。
部位 | 費用目安 |
---|---|
顔 | 30〜80万円 |
二の腕 | 20〜80万円 |
お腹 | 25〜90万円 |
太もも | 30〜100万円 |
※体重、BMI、吸引範囲による費用変動あり
※2040年10月時点の為替レートで計算
【補足】脂肪吸引機器の種類
脂肪吸引と一口に言ってもさまざまな機器があり、どの方法を受けるかでも費用が変わります。クリニックによって取り扱う機器が異なるので、希望する脂肪吸引の方法がある場合は、あらかじめクリニックに確認しておきましょう。
ネットで調べる限り、韓国ではベイザー、ボディタイト、ライポマティック、ウルトラゼットを使用するクリニックが多い印象を受けました。その4つの特徴を軽くご説明していきます。費用のお話しからそれてしまいますので、読み流す程度でご覧ください。
ベイザーリポ
ベイザーリポを使った脂肪吸引は、日本でも韓国でも主流の方法です。機器が持つ特殊な超音波(ベイザー波)で脂肪細胞を柔らかくし、吸引します。ベイザー波は脂肪のみに作用するため、周辺組織へのダメージが少ないのが特徴です。これに比例して手術中の出血や手術後の腫れ、痛みも少なくなります。
ボディタイト
がんの治療や電気メスにも使用されている高周波「ラジオ波」の熱で脂肪細胞を溶かし、カニューレで吸引する方法です。手術時間も短めで体への負担が少なく、脂肪の取り残しも少ないとされています。ただ、比較的新しい方法であることから、他の脂肪吸引ほどの症例がありません。
ライポマティック
ライポマティックは、超音波脂肪吸引技術を利用した脂肪吸引機器です。カニューレを振動させて脂肪を柔らかくし、吸引します。
日本で導入しているクリニックは少ないものの、韓国では多くのクリニックが取り入れているようです。従来の脂肪吸引機器と比べて、一度に取れる脂肪の量が多く、広範囲の吸引が可能と言われています。
ウルトラゼット
ウルトラゼット脂肪吸引は、韓国の開発した脂肪吸引機器です。超音波で脂肪細胞を破壊し、液状化させてからカニューレで脂肪を吸引します。出血や痛みが少なく、一度に多くのの脂肪が取れる特徴を持つようです。
現在認可を受けているのは韓国のみで、日本では認可されていません。そのため、日本でウルトラゼット脂肪吸引を取り扱っているクリニックはまだ少なく、費用も高額になる傾向があるようです。
旅費、宿泊費
韓国で脂肪吸引を受ける場合、韓国までの旅費やダウンタイム期間中の宿泊費も必要です。
なお、航空券に関しては仁川空港と金浦空港で価格差がありました。2024年10月の東京発(直行便)の価格を調べたので、下記の表を参考にしてみてください。
発 | 着 | 料金相場 |
羽田空港 | 金浦空港 | 6〜8万円台 |
成田空港 | 仁川空港 | 2〜4万円台 |
※航空券比較サイトで検索。2024年10月時点。夏休みや冬休み、GW、年末年始などのハイシーズンはもう少し価格が高騰する可能性あり。
参考までに、各空港の特徴を調べてみると、
・金浦空港=市内へのアクセスが良く、入国審査の待ち時間が短い
・仁川空港=韓国最大の空港であり、施設やサービスが充実・日本発便の便数も多い
とのことでした。航空券の出費を抑えるのであれば、便数が多い仁川空港が良さそうです。
また、韓国の宿泊費の相場は1泊5千円〜3万円程度と開きがあります。時間やシーズンによって変動するので、目安としてお考えください。
1週間程度の宿泊が必要
韓国で手術を受けた後、クリニックでアフターケア(術後の経過観察や抜糸)を受ける必要があります。そうなると、最低でも術後1週間は韓国に滞在しなければなりません。よって、1泊5千円の宿泊費と仮定しても、3万5千円の宿泊費が必要になります。
宿泊費を抑えたい場合は、日本のクリニックの提携先でアフターケアを受けて滞在日数を減らすか、宿泊費無料のエージェントを利用しましょう。
脂肪吸引ツアー(エージェント)の費用
脂肪吸引ツアーとは、韓国にあるクリニックと日本人患者の間に入って仲介する「エージェント」提供のサービスです。主なサービスは「優良な病院・クリニックの紹介・斡旋」「診療の予約」「通訳同行」「空港やホテル、クリニックまでの送迎」「宿泊施設の手配や割引」などで、会社によって提供されているサービス内容に違いがあります。
「ぶっちゃけ、脂肪吸引ツアーやエージェントは利用した方がいいの?」
とお悩みの方もいらっしゃるかと思います。
個人的には、施術や海外でのやりとりが不安な人は利用することをオススメします。
脂肪吸引は決して気軽な施術ではありませんし、医師の技術によって仕上がりが左右される施術です。なかには経験の浅い医師が手術を担当していたり、外国人患者に対してわざと高い料金を請求したりするようなクリニックも存在するようです。こうした事態を回避するためにも、サービスの利用は有効と考えます。
脂肪吸引ツアーやエージェントを利用する際は、安全なエージェントを選びましょう。なかには、施術を押し売りして費用を上げようとする悪質なエージェントもいるのだとか……。ですので、ある程度知名度のあるエージェントが良いと思います。
サービス名 | 概要 | 手数料・費用 | サービス |
ナビコリア | 韓国政府により外国人誘致業者として認定されているエージェント | 無料 | ・宿泊最大20泊無料 ・通訳無料 ・空港送迎無料 ・日本支社でのカウンセリング可能 |
韓国整形navi | 韓国政府により外国人誘致業者として認定されているエージェント | 無料 (日本でのカウンセリング会への参加費、現地での通訳費、サポート費など) |
・日本人スタッフが同席 ・LINEカウンセリング可能 ・現地の人気クリニックを厳選 ・宿泊費無料※条件あり ・送迎無料※条件あり |
江南メディカルツアーセンター | 江南の総合医療観光案内センター | 無料 | ・宿泊施設やクリニック、病院での手術費用の割引特典あり |
「韓国vs日本」脂肪吸引費用が安いのはどっち?
結論からいうと、私は日本の方が安いと思います。
日本と韓国、手術費だけで言えば韓国の方が安いクリニックが多いことは確かです。しかし、手術費以外の出費(飛行機代やダウンタイム中の宿泊など)を踏まえると、日本より高くなるか、日本と同等の費用になることが想定されます。韓国の脂肪吸引が日本より安くなるとすれば、飛行機代、宿泊費、渡韓時期を工夫した場合でしょうか。
二重整形や注入系などの美容整形は滞在日数が少ないはずなので、日本よりも韓国の方が安く受けられる可能性は高いかもしれませんね。
<韓国で脂肪吸引を受ける場合の費用>
- ・手術費の他に、旅費、宿泊費、通訳等の費用が必要
- ・よって、必要な予算は航空券や宿泊費によって大きく異なる
- ・エージェントに依頼すると、手術費用に応じて宿泊や通訳のサービスが受けられる
- ・エージェントに依頼すると、宿泊施設や手術費が割引になることがある
<日本で脂肪吸引を受ける場合の費用>
- ・費用の目安は25~100万円程度が目安
- ・ダウンタイム期間中の宿泊費や旅費は不要
費用以上に大事なこと
最後に、脂肪吸引専門クリニックのナースとしてお伝えしたいことがあります。
脂肪吸引で一番大切なのは費用の安さではなく、医師の技術です。医師の技術が確かであれば、韓国でも日本でも満足して手術を受けられると思います。費用ももちろん大切ですが、医師の技術の高さやクリニックの対応、機器の性能などにも目を向けてみてはいかがでしょうか。
また、海外で脂肪吸引する際に絶対に忘れてはいけないのが「言葉」の問題です。
当院でも、海外から脂肪吸引施術を受けにご来院くださる方はたくさんいらっしゃいますが、通訳の方を通じてのカウンセリングの場合、患者様の細かな希望を聞き出したり、大切な術後のケアの説明をする際に、「正しく伝わっているか?」という点にはとても気を使っています。
日本の方が海外で脂肪吸引を受ける際も同様で、ご自身の希望をご自身の言葉で伝えることができないことは、大切なお体にメスを入れる上でとても心配です。
この記事を読んでいただいた方が、素敵なクリニックに出会えますように。
この記事の監修医師
モッズクリニック 院長長野 寛史
患者様一人ひとりに磨き上げた技術と信頼を。
経歴
- 1982年岩手県生まれ
- 2006年東京慈恵会医科大学医学部 卒業
亀田総合病院 入職 - 2008年東京慈恵会医科大学 入職
- 2012年THE CLINIC 入職
- 2013年THE CLINI 福岡院 就任
- 2015年THE CLINIC 東京院 就任
- 2016年モッズクリニック 開院
所属学会・資格
- 日本美容外科学会会員
- コンデンスリッチファット(CRF)療法認定医
- VASER Lipo認定医
- VASER 4D Sculpt(ベイザー4D彫刻)認定医
皆さんはどう感じましたか?