脂肪吸引の後の正しいマッサージ方法とアフターケア一覧
更新日:2023年9月27日
脂肪吸引を受けた後は、むくみや拘縮などのダウンタイム症状が現れます。症状を目の当たりにして「本当に細くなったの?」「いつ治るの?」と不安に思われる方も少なくないのですが、そんな時に行ってほしいのが、マッサージです。
今回は、脂肪吸引の術後におすすめのマッサージ方法とその目的、マッサージ以外のアフターケアについてご紹介します。
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<この記事でわかること>
1. 脂肪吸引後のマッサージの目的
2. むくみ・拘縮を緩和するマッサージ方法
3. マッサージ以外のアフターケア
4. 術後の生活に取り入れたい、早期回復のポイント
5. 脂肪吸引後のマッサージと仕上がりの関係性
6. まとめ
脂肪吸引後のマッサージの主な目的
脂肪吸引後のマッサージは、術後に現れる症状を緩和させるために効果的です。特に、むくみと拘縮の緩和に効果をもたらします。
むくみを緩和する
脂肪吸引の手術時、麻酔液を使用します。その影響で麻酔液が体内に残り、術後の体にはむくみが生じます。
また、動きが制限されるので、どうしてもむくみが出やすくなってしまうもの。特に、脂肪吸引をしていなくてもむくみやすい下半身は、むくみが悪化しやすい部位といえます。そこで術後にマッサージを取り入れることで、体内に滞った水分を排出し、むくみを緩和します。
拘縮を緩和する
脂肪吸引の術後1ヶ月頃、肌の表面がボコボコしたり、つっぱったりする症状が「拘縮」です。以下の写真は、お腹の脂肪吸引の術後1ヶ月の写真です。赤い丸の部分の皮膚がボコボコとしているのがお分かりいただけると思います。
これは、体が修復しようと働きかけている証拠で、体の正常反応です。失敗ではありませんので、何もしなくても約3ヶ月~半年で改善しますが、マッサージで患部をほぐすことにより、さらに回復を早める効果が期待できます。
むくみ・拘縮を緩和するマッサージ方法
脂肪吸引後のマッサージは、患部から心臓に向かって行うのが基本です。らせん状にくるくると優しくさすりましょう。
顔や二の腕は1日5分を目安に、症状が現れやすいお腹と太ももは1日10〜15分を目安に毎日行ってください。1日だけ丁寧に時間をかけて行うのではなく、継続して行うことが大切です。
マッサージの開始時期:術後3週間以降
術後3週間以降から始めましょう。
逆に、それまでの期間は、痛みや術後の皮膚の状態を悪化させてしまうリスクがあるため、マッサージは避けてください。
拘縮が強い場合のコツ:硬い部分を潰すようにほぐす
皮膚が硬くなっている場合は、さするのではなく、硬い部分を指でつまんで潰す、またはグリグリと押しつぶすようにしてほぐしましょう。
また、皮膚の突っ張り感があるときは、ヨガのようなストレッチを取り入れるのもひとつです。患部をゆっくりと伸ばし、10秒~20秒程度停止する動きを繰り返して、痛みが出ない程度に患部を伸ばしましょう。
顔のマッサージのコツ:美顔器を使うと◎
顔は他の部位のように洋服では隠せず、マスクをするしか方法はありません。人目に触れる顔だからこそ、念入りに対策をしたいものですよね。
そんな顔のマッサージは、手だけでなく、高周波美顔器やローラーを使ってマッサージをしましょう。血行を良くすることで、むくみや拘縮を緩和できます。
マッサージの注意点:過度に行わないこと
脂肪吸引後のマッサージは、強くすればするほど効果が出るわけではありません。むしろ、マッサージによって痛みが悪化してしまう可能性もあるので、痛気持ちいいくらいの力加減で行ってください。
また、術後3週間以降でも痛みが強い場合は、マッサージは禁物です。痛みが落ち着いてから行いましょう。
マッサージ以外にも効果的なアフターケア一覧
脂肪吸引後は、マッサージ以外にも症状を緩和する方法があります。症状の回復を早めるためにも、マッサージと併せて試してみてくださいね。
症状 | 症状緩和のコツ |
---|---|
痛み | ・痛み止めの服用 ・患部にクッションなど柔らかいものを置き、刺激を避ける(外部からの刺激で痛みが出やすいため) |
内出血 | ・圧迫固定(止血効果がある) ・体を温めて血行を促進する →湯船に浸かる →体を温める食べ物を摂取する →冷たい飲み物を避ける |
むくみ | ・体を温めて血行を促進する →湯船に浸かる →体を温める食べ物を摂取する →水分をしっかり摂る →運動やストレッチで体を動かす ・メディキュットなどの着圧着を着用する ・インディバを受ける |
拘縮 | ・インディバを受ける |
痒み | ・圧迫の強度を弱める ※圧迫を緩める際は、クリニックに一度相談すること。 |
痺れ | ・圧迫固定を緩める ・マッサージで血行を促進する ※圧迫を緩める際は、クリニックに一度相談すること。 |
色素沈着 | ・直射日光を避ける →ビタミンCなどのサプリメントを摂取 →日焼け止めの使用 ※体質やライフスタイルによって状態にばらつきがある。 |
圧迫固定はむくみや内出血に効果的ではあるものの、固定をキツくし過ぎると、痒みや痺れが生じてしまいます。
当院ではこうしたことが起こらないよう、術後に看護師から患者様へ、圧迫固定の方法をレクチャーしています。
術後の生活に取り入れるべき、脂肪吸引の回復を早める習慣
ここまでは、ダウンタイム中の症状を早く回復させるマッサージやアフターケアをご紹介してきました。
続いて、術後の生活に取り入れていただきたい習慣をご紹介します。
無理のない程度に動く
術後はなるべく動かない方がいいと思われがちですが、それは誤解です。全く動かないと体内に水分が溜まり、むくみの原因になってしまいますので、体はある程度動かしましょう。
歩くのが大変な方は無理をせず、簡単なストレッチから始めてみてください。
水分補給
皆さんはきちんと水分をとっていますか? あまり喉が乾かないからと、こまめに水分をとらない方も多いかもしれませんが、水分不足はむくみの大敵です。
脂肪吸引に限らず、体の水分が不足すると老廃物が体内に滞り、むくみが出てしまいます。ダイエットにも効果的なので、積極的に水分をとってみてください。
体を温めて血行促進
体を温めて血行を良くすることは、症状の早期回復に欠かせません。たとえば、湯船につかったり、マッサージをしたりすることも、血行の促進につながります。
普段湯船に浸からない人も、この機会に習慣づけてみてはいかがでしょうか。むくみがとれてスッキリするだけでなく、汗をかくことによるダイエット効果や美肌効果も期待できます。
脂肪吸引後のマッサージは仕上がりに影響しない
ここでお話ししたいのが、マッサージと仕上がりの関係性についてです。
「脂肪吸引後のマッサージは仕上がりに関係しますか?」
「脂肪吸引の後にマッサージをしないと仕上がりが悪くなると聞いたことがあるのですが、本当ですか?」
カウンセリング時、このような質問をよくいただくのですが、術後マッサージは“仕上がりに関係ありません”。マッサージはあくまでも、術後のむくみや拘縮の回復を早めるためのものです。
もし仮に「マッサージで仕上がりが悪くなる」と言うドクターが存在するのであれば、仕上がりの責任を患者様に押し付けている可能性もあります。仕上がりを左右するのは“マッサージではなく、ドクターの技術力”です。
現在、術後の経過(6ヶ月以降)で、担当医に相談しても「マッサージのせい」と言われた方は、別のクリニックに相談しましょう。それはマッサージのせいではありません。
まとめ
脂肪吸引後のマッサージについてお話ししました。1日5分で構わないので、コツコツと続けることで徐々に回復していきますので、気長に取り組んでいきましょう。
マッサージだけでなく、術後のアフターケア方法についても紹介させていただきましたので、できそうなものがあれば積極的に取り入れてみてください。ダウンタイムを乗り切って、理想のボディラインを手に入れましょう!
この記事の監修医師
モッズクリニック 院長長野 寛史
患者様一人ひとりに磨き上げた技術と信頼を。
経歴
- 1982年岩手県生まれ
- 2006年東京慈恵会医科大学医学部 卒業
亀田総合病院 入職 - 2008年東京慈恵会医科大学 入職
- 2012年THE CLINIC 入職
- 2013年THE CLINI 福岡院 就任
- 2015年THE CLINIC 東京院 就任
- 2016年モッズクリニック 開院
所属学会・資格
- 日本美容外科学会会員
- コンデンスリッチファット(CRF)療法認定医
- VASER Lipo認定医
- VASER 4D Sculpt(ベイザー4D彫刻)認定医
拘縮に関しても、ダメージを受けた体が回復に向かっている証拠ですので、過剰に気にしないことが大切です。