顔の脂肪吸引後のフェイスバンドはいつまで着ける?圧迫期間とその目的
更新日:2024年9月27日
顔の脂肪吸引を受けた場合、術後はフェイスバンドによる圧迫固定をずっとしなきゃいけないというイメージをお持ちではありませんか?
顔は他の部位のように洋服で隠すことが難しいですし、フェイスバンドはマスクだけで隠すことはできません。周囲にバレないようにダウンタイムを過ごしたいという気持ちは、みなさんお持ちだと思います。
そもそも、脂肪吸引後にフェイスバンドを着けることにどんな意味があるのでしょう? また、いつまで着けるのが正解なのでしょうか?
ここでは、顔の脂肪吸引をお考えの方からよく聞かれる「フェイスバンドに関する質問」に、脂肪吸引専門クリニックのナースがお答えしていきます!
- 【モッズクリニックとは】
- 東京・銀座にある脂肪吸引・注入クリニック。
脂肪吸引と豊胸の症例は全て合わせると10,000件以上。HPで公開中の症例は1,500件以上。
脂肪吸引・注入に関する古い情報や間違った情報を正すべく、YouTubeなどでも積極的に情報を発信中。
顔の脂肪吸引後、フェイスバンドはいつまで着用する?
圧迫固定の時期についてはクリニックによって方針が異なるので、モッズクリニックの場合のお話しをさせていただきます。
- 手術直後:1日着用
- 2日目以降~1週間程度:自宅にいる時、就寝時
当院では「手術当日と、術後1週間までは自宅にいる時に着用してください」とご説明しています。
なお、就寝時に装着する際は固定が弱いと外れやすくなってしまいますので、しっかりと固定してくださいね。
顔の脂肪吸引後にフェイスバンドを着ける理由
当院の場合、脂肪吸引の手術直後、看護師が患部を圧迫固定していきます。そもそも、なぜ脂肪吸引の術後に圧迫固定をする必要があるのでしょうか? 圧迫固定が大切な理由は大きく分けて3つあります。
むくみ軽減のため
むくみの原因は、元々皮下脂肪があったスペースに麻酔薬やリンパ液などの水分が溜まることで起こります。これを最小限に抑えるため、圧迫固定をして水分の排出を促進し、血液の循環をスムーズにします。
内出血軽減のため
圧迫固定の効果はむくみ軽減だけではありません。実は圧迫固定には止血効果があり、内出血の軽減にも効果が期待できるのです。
ちなみに、手術直後の圧迫が適切でないと不必要な内出血が広がることがあるので、ここは圧迫を担当する看護師の腕の見せ所でもあります。
痛み軽減のため
患部を圧迫固定することで皮膚の動きを抑制させ、痛みをなるべく軽減させる目的もあります。
なお、顔の場合は他の部位と比べて吸引量が少ないので、そこまで痛みは強くありません。
とはいえ、少なからずむくみや内出血の症状は出てしまうもの。そこで当院では、さらにダウンタイムを軽減できるよう、麻酔液の絞り出しを2度行っています(手術直後と目覚めてから)。麻酔液を極限まで絞り出すことが、むくみや内出血の軽減につながるのです。
顔の脂肪吸引のフェイスバンドに関するQ&A
顔の脂肪吸引をお考えの方からよく聞かれる「フェイスバンド」に関する質問集をまとめました!
Q.フェイスバンドをしないとどうなる?
A.腫れやむくみが強くなり、ダウンタイムが長引く可能性があります。
1日の着用時間に制限を設けるのは問題ありませんが、全くしないのは良くありません。少なくとも、クリニックから指示があった期間は着けるようにしましょう。
Q.フェイスバンドは24時間装着した方が良い?
A.当院の場合、1日中装着が必要なのは手術直後のみです(手術時間によっては半日の場合もあり)。
2日目からはできる範囲でしっかり行っていただきます。最低でも、3日目までは夜のみ着用しましょう。
もし、長期休暇などで24時間の装着が可能な日があれば、無理のない範囲で着用いただくのが良いと思います。
Q.フェイスバンドは仕上がりに関係する?
A.いいえ、圧迫固定はダウンタイムを軽減させるためのケアであって、仕上がりを左右するものではありません。少なくとも、モッズクリニックではそう考えています。
「圧迫固定をしないと仕上がりがボコボコになる」または「効果が出ない」という情報を見たことはありませんか? このように「圧迫固定は仕上がりを左右する」という意見もあるようですが、脂肪吸引の結果は圧迫固定に関係しません。
Q.フェイスバンドを隠す方法はある?
A.帽子や大きめのマスク、冬ならマフラーの着用をオススメします。手術直後は、ほとんどの方が帽子やマスクを着用して電車・タクシーで帰宅されています。
Q.フェイスバンドの圧迫の強さはどれくらいがいい?
A.少しきついくらいがベストです。
加減が難しいのですが、圧迫がうまくできないと血流が滞るので、ゆるすぎはNGです。反対に圧迫をきつくし過ぎてしまうと、フェイスバンドと肌がこすれ、かゆみや色素沈着の原因になります。患部が赤くなったり、かゆみを感じたりしたら、固定をやり直してみてください。
ほとんどのクリニックでは、手術後目覚めてから「圧迫固定」について看護師より説明があるはずなので、そこで聞いてみてください。当院では説明だけでなく、圧迫固定の方法まで実践して覚えていただいています。
Q.脂肪吸引後のフェイスバンドは自分で用意する?
A.当院の場合、クリニック側でご用意します。
施術を受けるクリニックで圧迫着の用意がない場合は、ご自身でフェイスバンドを準備いただく必要があります。価格帯はピンキリですが、医療用のフェイスバンドを選ぶようにしましょう。
なお、当院では脂肪吸引専用のフェイスバンドを採用しています。ネットでも購入できますので、ご自身で購入される方は一度ご覧になってみてください。
Q.フェイスバンドをしてもむくみが気になる場合はどうすれば良い?
A. 術後1週間以降もフェイスバンドを着用する
半身浴やマッサージなどで血行を良くする
クリニックやエステで「インディバ」を受ける
むくみは、体質によって長引く方もいらっしゃいます。その場合は圧迫固定の期間を伸ばしたり、体の血行を良くしたりすることが大切です。
それでも症状が強い場合は「インディバ(美容高周波温熱機器によるケア)」を受けましょう。むくみが改善されて、かなり楽になります。
Q.圧迫固定の期間中、避けた方がいいことはある?
A.喫煙、飲酒は内出血や腫れを悪化させる原因です(親知らずの抜歯でも同じですよね)。炎症の回復を妨げ、ダウンタイムを長引かせてしまう可能性があるので、極力控えましょう。
また、内出血やむくみが残っている期間中は、脱毛やスキンケア施術、ヘアカラー、パーマ、ピーリングなども避けてください。
まとめ
圧迫固定の期間はクリニックによって様々ですが、これだけは忘れないでください。ダウンタイムを軽減させるために大切なアフターケアであって、脂肪吸引の仕上がりを左右するものではないということを。
「圧迫が原因で脂肪吸引に失敗する」ということはありません。脂肪吸引の結果は医師の技術に依存するものであり、患者様が行うアフターケアに要因はないからです。
少し暗い話になりましたが、脂肪吸引は部分痩せができる素晴らしい施術です。顔は他の部位よりもダウンタイムが短いので、デスクワークであれば次の日からお仕事に復帰できます。きっと今悩まれている方も「やってよかった!」と思っていただけると思います。ぜひ脂肪吸引で理想の小顔を手に入れてくださいね!
この記事の監修医師
モッズクリニック 院長長野 寛史
患者様一人ひとりに磨き上げた技術と信頼を。
経歴
- 1982年岩手県生まれ
- 2006年東京慈恵会医科大学医学部 卒業
亀田総合病院 入職 - 2008年東京慈恵会医科大学 入職
- 2012年THE CLINIC 入職
- 2013年THE CLINI 福岡院 就任
- 2015年THE CLINIC 東京院 就任
- 2016年モッズクリニック 開院
所属学会・資格
- 日本美容外科学会会員
- コンデンスリッチファット(CRF)療法認定医
- VASER Lipo認定医
- VASER 4D Sculpt(ベイザー4D彫刻)認定医
圧迫固定に対する考え方や着用時期はクリニックや医師によって考え方が異なります。是非、カウンセリングの時に詳しく聞いてみてください。