<この記事でわかること>
1. 豊胸手術の10年後も綺麗なバストを維持できる?
2. 豊胸手術から10年後以降によくみられるトラブル
3. 豊胸手術から10年以内の失敗例と後遺症
4. 豊胸手術の効果を長期間維持するためにできること
5. まとめ
豊胸手術の10年後も綺麗なバストを維持できる?
豊胸手術から10年後、バストが維持できるかどうかの答えとしては、豊胸手術の種類によって異なります。
以下にて、シリコンバッグ豊胸、ヒアルロン酸豊胸、脂肪注入豊胸の3つの持続年数をご紹介します。
シリコンバッグ豊胸の効果持続は10年程度
シリコンバッグは10年程度で入れ替えが必要と言われていますので、持続期間としては「10年前後」ということになります。
しかしながら、シリコンバッグは人工物です。その影響で寿命以前のトラブルが多発しており、10年未満で抜去される方もいます。
結論、目安は10年程度ですが、必ず10年持つわけではないということをご理解ください。
ヒアルロン酸注入は1年程度が目安
時間の経過とともに体内吸収されるヒアルロン酸は、バストに入れても1年程度しか持ちません。2年持つ方や半年しか持たない方もいますが、体質やヒアルロン酸の種類(粒子の大きさ)によって差が生じます。つまり、長期間持続を求める方にヒアルロン酸注入は不向きです。
また、持続期間はずっと胸が大きいわけではありません。注入されたヒアルロン酸は徐々に吸収されていくので、注入直後が最も大きく、その後徐々に小さくなっていくわけです。
脂肪注入は基本的にずっと効果が続く
脂肪注入の場合、自己組織を使った施術のため、注入した脂肪が定着すれば効果は半永久的です。注入しても定着せずに体に吸収される脂肪もあるにはありますが、注入する脂肪の質を高め、正しい層に適量注入することで定着率を高めます。
ただ、人の体は年齢を重ねるごとに脂肪が減りますので、バストの脂肪も減少します。これは自然な変化であり、注入脂肪が減るわけではありません。
さらに、ダイエットによってバストの脂肪が減ってしまうことも考えられるでしょう。
良くも悪くもご自身の脂肪として定着するわけですから、こういった変化に対する脂肪の減少は防げません。
豊胸手術から10年後以降によくみられるトラブル
シリコンバッグ豊胸とヒアルロン酸豊胸の場合、人工物を体内に入れるため、異物反応によるトラブルのリスクがあります。
この章では、他院で豊胸手術を受け、トラブルを起こして当院へ相談にいらした方の症例をご紹介。豊胸手術の10年後以降によくみられるトラブルについてお伝えします。
※以下のトラブルは、術後10年以内で起こるケースも多々あります。
カプセル拘縮【シリコンバッグ】
体にとってシリコンバッグは異物です。その拒絶反応から、体はバッグの周囲に被膜を作ります。この被膜はシリコンバッグを入れた人であれば全員あるもので、膜が厚くなり過ぎた場合にトラブルが生じます。例えばバストが異常に硬くなったり、ボールのような形に変形してしまったり…。このような状態を「カプセル拘縮」と呼びます。
以下の写真は、10年以上前に生理食塩水バッグを挿入された方です。バストが硬くなり、ポコッと突き出たような形になってしまったとのお悩みで当院へいらっしゃいました。
バストを確認したところ、カプセル拘縮と判断。バッグ抜去後、コンデンスリッチファットを注入して自然なバストに再建しています。
■施術: シリコンバッグ抜去とコンデンスリッチ豊胸
施術の説明: シリコンバッグを抜去し、脂肪に置き換える。自分の脂肪を用いた豊胸術で、腹部や脚から吸引した余分な脂肪から特許技術によってコンデンスリッチファット(CRF)を生成してバストへ注入。不純物を含まない為、安全かつ自然にボリュームアップが可能。
副作用・リスク: 術後には内出血や浮腫み、硬縮(皮膚のツッパリ感)、疼痛などが出現します。その他にも何か経過で不安を感じた場合はすぐにご連絡ください。
施術の価格: 価格(モニター価格)●基本セット(消耗品・麻酔・内服薬)0円 ●シリコンバッグ抜去+コンデンスリッチ豊胸(ベイザー併用)1,221,000円
バッグの破損【シリコンバッグ】
シリコンバッグが破損すると、バッグの中身が外へ漏れ出します。そうするとバストが萎んだり、逆に炎症でバストが腫れ上がったりすることがあります。この場合、手術によってバッグをいち早く抜去する必要性が出てきます。
以下の方は、16年前に他院でシリコンバッグを挿入されたそうです。胸が硬くなり、痛みが伴ってきたとのことで、当院の「豊胸シリコンバッグ外来」にいらっしゃいました。
詳しくお話を伺うと、バッグが破損したという自覚症状はあったものの、長期間そのままにしていたとこのこと。バッグ抜去の手術で摘出したのは、跡形もないバッグでした(写真右)。
バッグ抜去後、生理食塩水でバストを洗浄し、コンデンスリッチ豊胸をしています。
■施術: コンデンスリッチ豊胸
施術の説明: シリコンバッグを抜去し、脂肪に置き換える。自分の脂肪を用いた豊胸術で、腹部や脚から吸引した余分な脂肪から特許技術によってコンデンスリッチファット(CRF)を生成してバストへ注入。不純物を含まない為、安全かつ自然にボリュームアップが可能。
副作用・リスク: 術後には内出血や浮腫み、硬縮(皮膚のツッパリ感)、疼痛などが出現します。その他にも何か経過で不安を感じた場合はすぐにご連絡ください。
施術の価格: 価格(モニター価格)●基本セット(消耗品・麻酔・内服薬)0円 ●シリコンバッグ抜去+コンデンスリッチ豊胸(ベイザー併用)1,221,000円
豊胸手術から10年以内の失敗例と後遺症
上記で10年後以降のトラブルをお見せしましたが、10年以前でトラブルに見舞われてしまった方もいらっしゃいます。
その実例を以下でご紹介しましょう。
バッグのズレ【シリコンバッグ】
手術時、シリコンバッグが正しい位置に挿入できていなかった場合や、カプセル拘縮によってバッグが圧迫された場合、バッグがずれてしまうことがあります。
下の症例の方は、4年前他院でシリコンバッグを挿入された方です。手術直後からバストに左右差があり、違和感があったとのこと。手術直後からの異変であれば、おそらく手術時のバッグの挿入位置がズレていた可能性が高いです。
そのクリニックではマッサージをすれば良くなると言われたそうですが、改善の兆しがないため、当院にてシリコンバッグ抜去、コンデンスリッチ豊胸をご希望されました。
■施術: シリコンバッグ抜去とコンデンスリッチ豊胸
施術の説明: シリコンバッグを抜去し、脂肪に置き換える。自分の脂肪を用いた豊胸術で、腹部や脚から吸引した余分な脂肪から特許技術によってコンデンスリッチファット(CRF)を生成してバストへ注入。不純物を含まない為、安全かつ自然にボリュームアップが可能。
副作用・リスク: 術後には内出血や浮腫み、硬縮(皮膚のツッパリ感)、疼痛などが出現します。その他にも何か経過で不安を感じた場合はすぐにご連絡ください。
施術の価格: 価格(モニター価格)●基本セット(消耗品・麻酔・内服薬)0円 ●シリコンバッグ抜去+コンデンスリッチ豊胸(ベイザー併用)1,221,000円
石灰化・しこり【ヒアルロン酸】
ヒアルロン酸は手軽なイメージからトラブルが少ないと思われがちですが、そのようなことはありません。体にとってヒアルロン酸は「異物」ですから、人工物特有のリスクが避けられないのです。
以下の方は、4年前に注入したヒアルロン酸が吸収されずに残り、硬くなってしまったとのお悩みで来院されました。まるでカプセル拘縮を起こしたかのように、不自然な形になっているのがお分かりいただけるでしょうか。
ヒアルロン酸を溶かして除去した後、コンデンスリッチ豊胸を行ない、自然な形に修正しました。
■施術: ヒアルロン酸除去 コンデンスリッチ豊胸
施術の説明: バストに残ったヒアルロン酸を溶解除去。自分の脂肪を用いた豊胸術で、腹部や脚から吸引した余分な脂肪から特許技術によってコンデンスリッチファット(CRF)を生成してバストへ注入。不純物を含まない為、安全かつ自然にボリュームアップが可能。
副作用・リスク: 術後には内出血や浮腫み、硬縮(皮膚のツッパリ感)、疼痛などが出現します。その他にも何か経過で不安を感じた場合はすぐにご連絡ください。
施術の価格: ●エコー診断 0円 ●ヒアルロニダーゼ(しこり1個) 110,000円〜 ●術中エコー使用料 33,000円 (モニター価格) ●基本セット(消耗品・麻酔・内服薬)0円 ●コンデンスリッチ豊胸(ベイザー併用)1,045,000円
しこり【脂肪注入】
効果が長続きする且つトラブルが少ないとお話ししてきた脂肪注入豊胸でも、リスクはゼロではありません。注入する脂肪の質が良くない場合や、一度の注入量が多過ぎる場合、以下のようなしこりが生じる可能性もあります。
以下は、3年前に他院で脂肪注入豊胸を受け、しこりができてしまった方の写真です。エコー検査の結果、乳輪の近くに5センチほどのしこりを認めました。
しこりを切開したところ、壊死した脂肪が詰まっていました。傷は目立たないように乳輪と皮膚の境目に作っています。
※良質な脂肪を適量、適切な層に注入すればしこりのリスクは十分に避けられますのでご安心ください。
■施術: 他院脂肪注入後のしこり除去
施術の説明: 乳腺用エコーを使用し、しこりの位置や状態を正確に確認。脂肪注入によって生じたしこりを除去する。
施術の価格: ●基本セット(静脈麻酔・消耗品・内服薬) 110,000円 ●エコー診断 22,000円 ●術中エコー使用料 33,000円 ●吸引除去(オイルシスト) 55,000円〜 ●VASER使用(充実性) 330,000円~(大きさにより) ●切開 660,000円~(大きさにより)
豊胸手術の効果を長期間維持するためにできること
豊胸手術の効果を持続させるためにはどうすれば良いのでしょう。ここでは、それぞれの豊胸術ごとに、効果を維持するためのポイントをご紹介します。
シリコンバッグ豊胸:定期検診を受ける
シリコンバッグを取り除かない限りは効果が続くことになりますが、気付かない内に硬くなったり、バッグが破損したしといったトラブルが起こっています。
こうしたトラブルを完全に防ぐことは困難ですが、長期間維持のためにできることとしては「定期検診(メンテナンス)を受けること」に尽きます。
ヒアルロン酸豊胸:長期間持続は困難
基本、ヒアルロン酸は体に吸収されるため、10年レベルの長期持続は困難です。むしろ、ヒアルロン酸は体内吸収されるのがメリットですから、1回の施術で10年単位持つものがあったら、それはそれで問題です。
ヒアルロン酸注入の効果を持続させるには、効果が薄れる前に再度施術を受ける他ありませんが、しこりのリスクも上昇するため、繰り返しの施術が得策とは言えません。
脂肪注入豊胸:痩せ過ぎないように気をつける
3つの豊胸手術の中でも、最も長く効果を持続できるのが、脂肪注入豊胸です。
注入した脂肪が定着すれば効果は半永久的ですし、自己組織を使うため、シリコンバッグやヒアルロン酸のような人工物特有のトラブルがなく、見た目や触感も自然になります。
術後、生活を送る上では、痩せ過ぎないようにすることを心掛けると良いかもしれません。人は年齢とともに体の脂肪が落ちるので、バストも多少サイズダウンしますが、逆に言えば「年齢に適したバスト」を保つことができます。
まとめ
本記事では、3つの豊胸手術の効果の持続期間についてお話ししました。参考になりましたでしょうか。
バストアップの持続期間を短い順にお伝えすると、時間とともに体に吸収されるヒアルロン酸豊胸、長期持続は望めるが予期せぬトラブルやメンテナンスが必要なシリコンバッグ豊胸、一度定着すれば効果が長持ちする脂肪注入豊胸です。
結論、豊胸の長期間効果を持続できるのは脂肪注入です。脂肪注入は年齢による体の変化に応じてバストも変化するので、何年経っても自然な状態を維持することができます。
もし、以前に受けた豊胸手術によるトラブルでお悩みの方がいらっしゃいましたら、お気軽に以下の「ドクターメール相談」をご利用ください。もちろんご相談は無料で、当院のドクターが直接疑問にお答えします。