手軽!柔らかい! ヒアルロン酸豊胸の口コミの裏にあった「恐ろしい話」
2020.08.06 13:04
豊胸手術の中でも費用が安く、ダウンタイムがほとんどない、ヒアルロン酸豊胸。お試し感覚で受けられると言われていますが、実は様々なトラブルが起こっていることをご存知でしょうか?
今回は、ヒアルロン酸豊胸の特徴とメリットの裏に隠れがちな“ヒアルロン酸豊胸の現実”をお伝えします。ヒアルロン酸豊胸を検討されている方は、施術を受ける前にご一読ください。
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<この記事でわかること>
1 ヒアルロン酸豊胸の特徴・口コミ
2 実はこんなことが…ヒアルロン酸豊胸の現実
3 ヒアルロン酸豊胸はやめよう…と思った方の別の選択肢
4 すでに注入したヒアルロン酸から他の方法に変える際の注意点
5 豊胸目的のヒアルロン酸の使用が禁止されている国もある
ヒアルロン酸豊胸でよく聞く口コミ
ここではまず、口コミでもよく目にするヒアルロン酸豊胸の特徴についてみていきましょう。
手軽に受けられる
ヒアルロン酸豊胸では、メスを使いません。注射器を使ってバストにヒアルロン酸を注入するので、傷跡も残らず手軽に受けられる豊胸手術と言われています。
ダウンタイムがほぼない
ヒアルロン酸豊胸は、痛みや腫れ、内出血などが一定期間生じる場合もありますが、多くの場合はこれらの症状もほとんどなく、すぐに日常生活に戻ることができます。
ヒアルロン酸は人の体に元々存在している成分のため、拒否反応の心配も少ないのです。
料金が安い
ヒアルロン酸豊胸は大掛かりな施術ではないため、料金も他の豊胸手術に比べて手頃と言えます。費用は1㏄あたり2,000~5,000円が平均で、両胸で200㏄(1カップ程度のUP)入れるとすると、基本料金を含めて50~70万円ほどになります。
実はこんなことが…ヒアルロン酸豊胸の現実
前の段落で、ヒアルロン酸豊胸の良い面はご理解いただけたと思います。
しかし、メリットの裏で以下のようなトラブルが多発しています。
実は…思ったより早く吸収されてしまう
通常、注入したヒアルロン酸の持続期間は1~2年程度です。入れた直後が最もバストが大きい状態でその後徐々に小さくなっていきますので、2年間ずっとバストが大きい状態を維持できるわけではありません。
つまり、大きさを維持するためには、定期的に注入することになりますので、費用対効果が決して良くありません。
実は…しこりができる
「注入したヒアルロン酸は体内で分解、吸収されてなくなってしまう」とお伝えしたところですが、実は、吸収されずに残ってしまい、しこりになってしまうこともあります。
原因は、ヒアルロン酸の注入量が多すぎた、ヒアルロン酸を塊で注入した、または体の拒絶反応が起きていることが考えられます。
ヒアルロン酸は自己組織ではなく、人工物です。体はヒアルロン酸を異物と認識し、ヒアルロン酸の周りに被膜(自己組織の膜)を作ります。この拒絶反応によって厚い被膜で覆われたヒアルロン酸が吸収されず、しこりとなってしまうのです。
実は…想像以上に硬い
ヒアルロン酸豊胸は、「手触りも柔らかく違和感がない」というイメージがあるかと思います。たしかに、顔で用いられるヒアルロン酸が比較的柔らかいのは事実です。
しかし、バストに注入するヒアルロン酸は、効果を持続させるために硬めのものを使用しますし、注入量もかなり多いです。そのため、「想像していたよりもバストが硬くなった」と感じる方が多発しています。
ヒアルロン酸豊胸はやめよう…と思った方の別の選択肢
メリットの裏にある、ヒアルロン酸豊胸のトラブルを知って「ヒアルロン酸豊胸はやめておこう…」と思った方も多いと思います。
では、ヒアルロン酸豊胸以外の選択肢としてはどんな豊胸手術があるのでしょうか。
シリコンバッグ豊胸
シリコンバッグ豊胸はシリコンインプラントをバストに挿入する方法で、豊胸術の中でも主流となっている方法のひとつです。
メリットは、希望に近い大きさや形のバストが実現できることです。デメリットは、体内に異物を挿入するために被膜拘縮が起こりやすいこと、手触りの硬さや温度に違和感を覚えるケースが多いことです。
脂肪注入豊胸
脂肪注入豊胸は、お腹や太ももなどの脂肪をバストに注入する方法です。
自分自身の細胞を使うことから異物反応が起こりにくく、トラブルが少ないのがメリットです。また、実際の脂肪細胞を注入するため、見た目も手触りも自然に仕上がります。
一方のデメリットは、脂肪の質や注入方法によってはしこりが生じるリスクがあることです。また、注入部位だけでなく、脂肪採取部位もダウンタイムが生じます。
すでに注入したヒアルロン酸から他の方法に変える際の注意点
ヒアルロン酸豊胸はメリットも多い反面、トラブルを起こしてしまう可能性もあることは上の段落でもお伝えしました。実際にトラブルを経験した方は、「ヒアルロン酸の除去」や「他の豊胸手術」を検討されます。
もし、すでに注入したヒアルロン酸から他の方法に変える際は、完全にヒアルロン酸を除去しなければなりません。なぜなら、しこりになってしまうからです。
ヒアルロン酸の除去方法
ヒアルロン酸を除去するには、乳腺用エコーでヒアルロン酸が入っている位置や状態を正確に把握し、ヒアルロニダーゼという酵素でヒアルロン酸を溶かします。その後ヒアルロン酸を吸引して除去していきます。
ヒアルロン酸除去→脂肪注入の症例
当院には、他院でヒアルロン酸豊胸を受けたものの、除去を希望されて来院される患者様がいらっしゃいます。ただ、除去だけではバストが小さくなってしまうので、脂肪注入豊胸を希望をされる方が多いです。
ここでは、その症例をご紹介します。
こちらの方は、4年前に他院でヒアルロン酸豊胸を受けられました。術後は問題なかったそうですが、術後半年くらいから時間が経つにつれて硬くなったとのことでした。来院されたときのバストは、ソフトボールが胸に入っているような不自然な形になっていました。
手術ではヒアルロニダーゼでヒアルロン酸を溶解し除去し、完全にヒアルロン酸がなくなったことを確認してから、コンデンスリッチ豊胸を行いました。
写真は左から、ヒアルロン酸除去前・ヒアルロン酸除去後・コンデンスリッチ豊胸半年後です。不自然に盛り上がった状態から、自然なバストの形になったことがお分かりいただけるかと思います。
【引用:ヒアルロン酸を除去してからのコンデンスリッチ豊胸 半年経過/長野寛史オフィシャルブログ】
施術の説明: 自分の脂肪を用いた豊胸術で、腹部や脚から吸引した余分な脂肪から特許技術によってコンデンスリッチファット(CRF)を生成してバストへ注入。不純物を含まない為、安全かつ自然にボリュームアップが可能。
副作用(リスク): 術後には内出血や浮腫み、硬縮(皮膚のツッパリ感)、疼痛などが出現します。その他にも何か経過で不安を感じた場合はすぐにご連絡ください。
施術の価格:●基本セット(消耗品・麻酔・内服薬)0円 ●コンデンスリッチ豊胸(ベイザー併用)950,000円 ●ヒアルロニダーゼ(しこり1個) ¥100,000~ ●術中エコー使用料¥30,000
豊胸目的のヒアルロン酸の使用が禁止されている国もある
フランスやアメリカでは「安全性が確保されていない」として、豊胸目的でヒアルロン酸をバストに注入することが禁止されています。
また、「一部のヒアルロン酸ががんの発症を促進する可能性がある」との研究結果もあり、これに該当しないヒアルロン酸であっても、しこりや感染症などの合併症を引き起こすことも珍しくありません。
ヒアルロン酸豊胸はダウンタイムが少なく、問題なければ時間の経過とともに吸収されることは確かです。巷では「プチ豊胸」と呼ばれていますが、その名前からは想像できないほどの多くのリスクが報告されていることも事実です。
ヒアルロン酸豊胸を検討している方は、良い口コミばかりを見るのではなく、リスク面にも目を向けて冷静にご判断ください。
こうした点を踏まえ、当院ではトラブルが少なく、見た目や手触りも自然な脂肪注入豊胸を推奨しています。詳しくは以下のページをご覧ください。
この記事の監修医師
モッズクリニック 院長長野 寛史
患者様一人ひとりに磨き上げた技術と信頼を。
経歴
- 1982年岩手県生まれ
- 2006年東京慈恵会医科大学医学部 卒業
亀田総合病院 入職 - 2008年東京慈恵会医科大学 入職
- 2012年THE CLINIC 入職
- 2013年THE CLINI 福岡院 就任
- 2015年THE CLINIC 東京院 就任
- 2016年モッズクリニック 開院
所属学会・資格
- 日本美容外科学会会員
- コンデンスリッチファット(CRF)療法認定医
- VASER Lipo認定医
- VASER 4D Sculpt(ベイザー4D彫刻)認定医