シリコンバッグを除去しても胸はそのまま？｜vol.32（後編）【ボディデザインTV】

―――これまでのお話し

―今から2～30年前くらいに、シリコンバッグ、ブームが

北條：あった。

―あったんだと、あったと思うんですけれども。なので、その年齢層の方が多く来ている。つまり、シリコンバッグが、その、20年後不調をきたす。

北條：接触面というか。シリコンバッグと自分の身体が触れている面っていうのは、多かれ少なかれ必ず、こう、膜みたいな、袋みたいなのができてくるんですよね。

―――

―シリコンバッグがどのくらい持つかっていうのは、個々の身体の状態にもよるというところですが。逆に、シリコンバッグを、特に問題がないのに「取り出した方が良い」っていうぐらいの、シリコンバッグを入れ続けておくことのリスクってなにかありますか？

北條：いやその何にも起きてないなら別に取らなくて良いと思います。ただ、なんだろう。最近その、いわゆるまあ特定の会社が、声明出しましたけど。そこの会社が作った、まぁある形を作ってる、いわゆる表面の構造を特徴的にしたものが、いわゆる、それの、関連する「リンパ腫」という病気になってしまって、なっちゃうっていうことがあって。
で、さらにその、なってしまった方が、残念ながらお亡くなりになったっていうニュースがありましたよね。まぁ、で、ご自身。結構これ、みなさんそうなんですけど、ご自身が、何の何を、どれくらいの量のものを入れてるかって、結構みなさん忘れてるんですよ。

―そうですよね。

北條：あと、（入れた）場所もね。

―はい。

北條：乳腺の下なのか大胸筋の下なのかって。これ結構、取り出すときとか脂肪注入する時の情報としては、結構重要な事なので。まぁ、知りたいんですけど。まぁ、確認もできるんですけど。まぁただね、量については、取ってみないと分からないというところがありますよね。

―そうですよね。なるほど。そしたらまぁ、自分の身体に入っているバッグの内容を把握して、何も問題がない事を確認していれば、大きなリスクは特にはないよということなんですかね。

北條：その無理に、何も起きてないのに、確かにあとは、気分というか精神的なね、部分だと思うんですけど。（シリコンバッグが）入っていることが苦痛というかね、何か怖くて不安という方も実際にいらっしゃって。あの、抜去して（脂肪を）注入するっていう方がいらっしゃいましたけど。
まぁ、そういったことがなくて、問題なければ大丈夫。まぁそれはね、声明でも言われていましたよ。その、接地面・接触面が、その炎症とかね。そういうことを「繰り返す過程で、そういった影響しているんじゃないか？」と推察されているんですけど。「そういったことがなければ安心ですよ」とも言われていますので。それはあの、大丈夫です。安心してください。はい。

―当院では、シリコンバッグを抜いて、CRF（コンデンスリッチファット）で豊胸していくというメニューが、かなり多いかと思いますしお勧めもしているんですけれども、

北條：はい。

―その、バッグの置き換え術のメリット？

北條：バッグを脂肪に変えるということね。

―そうですそうです。それのメリットは。まぁメリットが多いと思うんですけど。

北條：そうですね。まぁメリットというか。バッグを取りたいっていうまず動機が、こう（胸の）形が変わってきちゃったとか、あとは固く、触った感じが変わっちゃって、硬くなっちゃったとかいう方は、その、形はより自然な形になるし、触った感じというのも、より、何だろう。すごい自然な柔らかい胸になるので。
そういうのはめちゃくちゃいいことですよね。
ただ、「ボリュームを出したい」っていうあれで、脂肪、バッグよりも脂肪のほうがボリューム出るんじゃないか？って思ってると、それはそうじゃなくて。
バッグの、入っている量にもよりますけど、それよりは、その、何だろう。量、まぁ脂肪の注入入のできる量というのは制限があるので、バッグ、バッグはそれ以上、好きな形にできますからね。量も選べるので。まあそういった、デメリットというかね、違いというのはありますけどね。

―患者さんでも、「今バッグが入っていてCカップなんですけど、なんか小さくなったような気がします」っていう方もいらっしゃるんですけど。結局ブラジャー着けてもらうと、しっかりCカップになってる方も多くて。バッグを入れてる時は、ブラなしの素の状態でCカップくらいの膨らみがあるかと思うんですけど、結構脂肪は、自然な形になるので。

北條：そう、それがそういうことなんですよね。バッグはバッグの形をたもてますけど、脂肪って、本当にそのまま。より自然なので、もともとそういう胸の状態というかね。ただ胸にハリが出る。カップというかね。胸にハリが出るので、その、本来の胸の形なんですよね。その方のね。だからまあそれは、より、悪いことじゃないと思いますけどね。

―そうですよね。

北條：そうそう、あとねお話したいのは、バッグを入れると、バッグを入れる前よりも、胸ってちっちゃくなってることが多いんですよ。バッグを入れる前の胸がありますよね。で、「バッグを入れたい」と。おそらく胸が小さくて、すごく悩んでいらっしゃると思うんですけど、で、その方がバッグ入れますよね。で、バッグ、やっぱり、バッグで違和感が出てきちゃったから「取りたい」ってとりますよね。そうすると、（バッグを）入れる前の、みなさん、胸に戻ると思うと思うんだけど、それはちょっと違って。

―はい。

北條：バッグを入れる前の胸よりも、当然皮膚は少し伸展してるというか伸びてるし、さらに、入れてた刺激によって、まあ入れる場所にもよるんですけれども、バッグが入ってるって、もともとなかったスペースにバッグと入るので、絶対、上側も下側も押されるんですよ。

―あー。

北條：いわゆる、圧迫刺激を受け続けるわけですよね。

―はい。

北條：で、ある程度のところで慣れるというか、圧力が変わってくると思うんですけども、そうすると、ずーっと圧を受けている期間があるので、お互いに、お互いというか、その上下の組織が希薄化。薄くなっちゃうんですよ。例えば、それが乳腺の下であれば、上は乳腺だし。下は大胸筋で。で、お互いを押しているので、乳腺が細くなってきちゃうし、薄くなってきちゃうし。大胸筋も薄くなってきちゃう。で、それが、大胸筋の下であれば、下側の骨側ね。

―はい。

北條：肋骨と肋間筋が細くなることはまずないですけど、大胸筋側に圧迫を受けて、そこがあの、菲薄というかね。薄くなってきちゃうんですよ。（バッグを）抜いた後は、元の状態よりも少なくなってる。減ってるってイメージのほうがいいかもしれません。なので、（バッグを）取ると、結構えぐれてる人とかたまにいますよね。

―いますね。

北條：そうそう、なんですよ。なので、そういう注意ですよ。それも補って、さらに今と同等ってやると、結構大変ですよね。

―そうですね。

北條：そうそうそうそう。なので、入ってた、もともと入ってたバックの大きさというのがすごく重要になってくるんです。

―なるほど。あとは、「私はもともとDカップくらいあったので、ただ取ってもらうだけでいいです」という方は、そういったリスクも考えて、脂肪注入も併せて行なったほうが、満足いく仕上がりになるかなという感じもありますよね。

北條：はい。そうですね。

―それでは北條先生。本日のまとめに移りたいと思います。

北條：はい。まぁ、バックを取って、そのままのね、胸を維持できるかという話でしたけど。できることもあるし、それはちょっと無理なこともあります。
それは入っているバッグによって違いがありますよということですね。

―はい。先生、今回のテーマ。シリコンが今入っている人にとっては深刻なテーマだったかと思うんですけど。今回いかがでしたでしょうか。

北條：まぁ豊胸ということをね、お考え（の方）。いわゆるまぁ、脂肪でもいいし、脂肪注入でも良いしシリコンバッグでも良いんですが。まぁ、そういった方のお悩みというか疑問の一助になったな、なってくれたらいいなと思いますけどね。結構お話しましたよね。

―バッグ入ってる方はたぶん、相談しづらいと思いますし、

北條：確かにね。

―カウンセリングもまだ勇気が出ないって方もいると思うので。ぜひ、これを見て勇気づけられていただいたらいいですね。

北條：そうですね。はい。

―ありがとうございます。

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―ご視聴ありがとうございました。

北條：ありがとうございました。