ダイエットは常に、女性の重大な関心事の一つです。
色々と手を出してはみたものの、目に見える効果は期待できなかったという方は多いのではないでしょうか。「体重はちょっと減ったけど、お尻の周りの肉がすっきりしない・・・」なんて声が、聞こえてきそうです。
そう、一般的なダイエットでは、なかなか変化が見られないのが、「下半身」ですね。そこで今、注目を集めているのが、「脂肪吸引」です。
この記事では、下半身の脂肪吸引について詳しく解説します。
この記事でわかること
1.下半身痩せ・太もも痩せができる脂肪吸引
脂肪吸引は、下半身の悩みを解消するには最適な施術方法といえるでしょう。
気になる部位の脂肪を除去することで、美しいボディラインを手に入れることができるのです。
ここでは、下半身の脂肪吸引の効果や、一般的なダイエットとの違いについて解説していきます。
1-1.脂肪吸引の下半身痩せ効果
下半身といっても、太ももやお尻周り、ふくらはぎなど、気になる部位は人により違います。脂肪吸引は、これらの皮下脂肪を手術で取り除く痩身技術です。
成人になると、脂肪細胞は増減しません。ダイエットを繰り返して多少の減量効果が得られても、これは脂肪細胞のサイズが一時的に縮小したに過ぎません。脂肪細胞の総数が減らないので、根本的な解決にはならないのです。
脂肪細胞手術では、ピンポイントで脂肪細胞を物理的に除去するので、術後、すぐに効果を実感できたという方も少なくありません。
実際に太ももの脂肪吸引施術を受けた方の話によると、術後は全体的にすっきりとして、太ももには隙間もできたそうです。手術当日は腫れやむくみの症状が出たようですが、それが治まって1カ月も経過するとかなりスリムになり、術前とは別人のようといわれるそうです。
1-2.下半身痩せダイエットとの違い
では次に、脂肪吸引と通常のダイエットとの違いについて、見てみましょう。
よく「脂肪のかたまり」なんて言葉を耳にしますが、脂肪は一個の固まりではありません。無数の脂肪細胞が寄せ集まっているのが、いわゆる「脂肪太り」という状態です。
スポーツジムで汗を流し、食事制限をするのは、ダイエットではおなじみの光景です。しかしこれらの行為では、脂肪細胞の一つ一つをサイズダウンさせることはできても、脂肪細胞の数を減らすことはできません。
したがってダイエットを怠れば、リバウンドすることもあります。また一定の身体の部位のみを燃焼させる、「部分痩せ」も非常に難しくなります。
一方、脂肪吸引手術では狙った部位の脂肪を吸引除去するため、部分痩せを容易に実現できるのです。さらには、脂肪の総数を物理的に減らすので、術後も太りにくい身体になります。
2.下半身の脂肪吸引はこんな人におすすめ!
一度太ってしまうと、なかなか痩せないのが下半身です。太ももやお尻の周りなどにみっしりと肉がつき、鏡を見るたびにため息、なんて方は多いでしょう。
下半身の脂肪吸引は、こういったお悩みを抱えた方への福音といっても、言い過ぎではないかもしれません。
ではこの施術が実際にどのような方に向いているのか、お教えしましょう。
2-1.下半身だけが痩せない・下半身だけが太い方
ダイエットは食事のカロリーをコントロールしつつ、運動することで代謝を上げて全身の脂肪を落としていく行為です。つまり、「下半身だけ痩せたい」というように、部分的に細くすることは非常に難しいのです。
また部位によっては脂肪が燃焼しやすい箇所と、そうでない箇所があるため、思うようなボディラインが手に入りづらいようです。
一方、脂肪吸引手術は、痩せさせたい部位の皮下脂肪を取り除いてしまうため、部分痩せが容易にできるのです。
脂肪がつきやすい部位は、それぞれの体質にもよりますが、よく耳にするのが「私、減量すると胸から痩せちゃって、お尻や太ももには全然効果でないのよ」というお悩みですね。これは概ね、日本人女性に見られる傾向らしく、いわゆる「洋ナシ型」と呼ばれる体型です。
下半身に脂肪がつきやすい洋ナシ型体型にコンプレックスをお持ちの方は、脂肪吸引による施術がおすすめです。
ただ、気をつけておきたい点があります。それは、下半身太りの原因が骨格や筋肉にある場合です。これらのケースでは、脂肪吸引による効果は得られません。そのため、脂肪吸引の施術を検討している方はクリニックでカウンセリング受けて、まずは下半身太りの原因を見極めるようにしてください。
脂肪吸引は、やみくもに脂肪を除去するわけではありません。取り除くべき脂肪は除去し、残すべき脂肪は手を付けないことでメリハリのきいたボディラインを作ることが目的です。
「下半身が何となく、すっきりとしない」と感じている方なら、検討の余地があるでしょう。仕上がりの良さに定評のある医師に施術を頼めば、下半身をすっきりと美しくすることも可能です。
2-2.他の下半身痩せ施術を受けても効果が得られなかった方
美容外科クリニックでは、痩身メニューの中に、「脂肪溶解注射」や「脂肪溶解レーザー」という項目があります。いわゆる「プチ整形」として、それなりの需要があるようです。
脂肪溶解施術は、希望する部位の皮下に薬剤を投入、あるいはレーザーを投射することで脂肪を溶かし、汗や尿と一緒に少しずつ体外へ排出させるものです。したがって皮膚を傷つけることもなく、ダウンタイム症状もないので、気軽に施術を受けることができます。しかし痩身効果が出るまでには時間を要します。
数回に分けて薬剤投入をする必要があるため、しばらくは治療を継続しなければならないからです。プチ整形を受けたものの満足のいく結果が得られず、改めて美容外科クリニックで脂肪吸引の相談に訪れるという方も多いようです。脂肪吸引は皮膚を切開する外科手術であるため、痛みや内出血を伴うダウンタイムが生じます。
回復するまでには一定の期間を要しますが、施術により確実に効果が出ますし、部位の細さをすぐに実感できます。プチ整形の結果に納得できなかった方は、脂肪吸引も選択肢に加えてみてはいかがでしょう。
3.脂肪吸引のデメリットと注意点
脂肪吸引は痩身の切り札として見てもメリットが大きいように見えますが、認識しておくべき点もいくつかあります。ここからは、脂肪吸引の手術を受けることによるデメリットについて解説します。
3-1.下半身の脂肪吸引のデメリット
脂肪吸引の手術を受けることでデメリットとしてまず挙げられるのは、ダウンタイム症状が辛いと感じてしまうことでしょう。
一口に下半身といっても、お尻、太もも、ふくらはぎ、足首と複数のパーツに分けられます。脂肪吸引の施術を受けてからダウンタイム症状が落ち着くまで、約3週間はかかります。
お尻、太もも、ふくらはぎ、足首は日常生活において、他の部位に比べても稼働率が高い箇所ですので、ダウンタイム期間はなおさら苦痛を感じるでしょう。
ことにお尻や太ももなどの大きな部位は痛みも長引くため、精神的な負担となることもあるようです。術後から約10日も経てば、痛み止めを服用しながらでも動けるようにはなります。ただできれば仕事は1週間から10日は休むようにしたいものです。
次にデメリットとして数えられるのは、全身のバランスを考えなければならない点でしょう。
理想のボディラインを手に入れるために、下半身の複数の部位に脂肪吸引を施すケースも少なくありません。手術が数か所に及ぶと、吸引する脂肪の量が多い場合なども含めて、1日で全ての手術が完了しないケースもあります。
しかし一部位ずつを、日を置いてばらばらに施術していては、他の部位との均衡がとりにくくなります。また、複数の手術を別々の日に行えばそれだけ治療費もかさみますし、それぞれの部位でダウンタイム期間が生じることにもなります。
この点に関しては医師の技量にもよりますが、複数の部位の施術が必要であれば、なるべくなら1日で済ませてもらうようにカウンセリングの際に相談してみると良いでしょう。
3つ目のデメリットとしては、脂肪吸引したことが周囲に知れるのではないか、という不安にかられることでしょうか。
日本では、美容整形手術を受けたことを他人に知られたくないと思う人が大変多くいます。
しかし、脂肪吸引手術は身体に劇的な変化を及ぼすものではありません。
術後は回復までに時間を要し、少しずつ希望する体型に近づけていく方法です。
加えて下半身の脂肪吸引を施す部位はパンツやスカートなどで隠すことができるので、人の目につきにくい箇所でもあります。
したがって外部から美容整形手術を受けたと気づかれる可能性は低いと思われます。
また脂肪吸引後の1~3カ月の間は、入浴時を除いて圧迫固定する必要があります。
施術の後はむくみや内出血などが生じますが、コルセットや専用下着で覆うので、他人の目に触れることはありません。
3-2.下半身の脂肪吸引の注意点
前項でも触れましたが、下半身の脂肪吸引においては全身のバランスを考慮しながら行う必要があります。この点について、もう少し詳しく解説しましょう。
施術を受ける当人がバランスの取れた身体のラインを希望しても、要望が医師に伝わらないのであれば理想のボディラインは手に入りません。また、医師の技量が未熟であれば、患部の脂肪を除去し過ぎたり、逆に取るべき脂肪を残してしまったりと、不自然な仕上がりになってしまう恐れもあります。
あるいは患者の中には、医師の意見も聞かずに「脂肪は取れるだけ取ってください」などと要求する方もいるそうです。医療行為は医師の一存に委ねられるものですが、このように患者の強引な申し出に押し切られてしまうこともあるようです。これらのケースでは、均衡の取れたラインとはかけ離れた結果に終わってしまうことになるでしょう。
確かに長年にわたって下半身太りの悩みを抱えている方なら「可能な限り下半身の脂肪を取り去ってしまいたい」と思っても無理はありません。
しかし、そのような要望をそのまま実行してしまったら、その方の下半身は骨と皮ばかりになってしまうので魅力的な体型とは程遠く、見る者にみすぼらしい印象を与えるボディラインになってしまいます。
脂肪を目の敵にして、やたらに取り除いてしまえばいい、というものではありません。美しいボディラインを形成するためには、必要な部分の脂肪は残しておかなければなりません。
例えば、太ももをほっそりさせたいと思い、脂肪吸引手術を受けるとしましょう。
やみくもに太ももの脂肪を吸引除去してしまうと、お尻の肉を支えることができず、ヒップラインが垂れ下がってしまうのです。
理想のボディラインを手に入れるためには、信頼のおける医師かどうかを見極め、納得がいくまでカウンセリングを重ねることが大切です。
最後に、術後に注意しておくべきことを記しておきます。
脂肪吸引手術を受けたからといって、暴飲暴食や運動不足などの不摂生は禁物です。日々の食事に気をつけ、運動を怠らず、体型維持に努めなければなりません。
そうしないと、残した脂肪細胞が肥大し、バランスの悪いボディラインになってしまうのです。また、皮膚がでこぼこになってしまう恐れもあります。術後は美しさを保つために、最低限の努力は必要であると心得てください。
4.脂肪吸引にかかる部位別の費用一覧
ここまでお読みになって、脂肪吸引にご興味を抱かれた方もいらっしゃるでしょう。そうなると、やはり気になるのが、施術にかかる費用ですよね。
脂肪吸引する部位により、料金はまちまちです。具体的に分類すると、「太もも」、「お尻」、「ふくらはぎ」、「足首」となります。
大手クリニックのサイトに掲載されている料金を、可能な限り、比較してみました。
太ももは約335,000~580,000円、お尻は約110,000~580,000円、ふくらはぎなら約80,000~570,000円、足首は約55,000~250,000円と、金額にはかなりの開きがあります。
吸引する脂肪の量により料金は変動しますので、詳細は各クリニックへ問い合わせください。
5.脂肪吸引で下半身痩せできる美容整形外科クリニックの選び方
美容外科クリニックで下半身の脂肪吸引を行っている医院は数多くあります。
各クリニックのサイトを覗いてみると、医師のプロフィールや症例についてチェックしておきたいポイントがいくつかあります。
まずは医師の経歴でチェックしたいのは、美容外科医としての経験が5年以上あるかどうか、専門かそれに準ずる資格を所有しているかどうかという点です。
サイトに医師の手術例が詳細に取り上げられていて、症例写真が多く掲載されているなら比較的安心といえます。次に見るべきポイントは、医師に学会での発表経験があるかどうかです。
美容外科学会における発表経験が豊富なドクターであれば、一定水準の医療的知識とスキルを持ち合わせているといえます。
そしてさらにチェックしたいのは、クリニックに麻酔科医が在籍しているかどうかです。脂肪吸引の手術中は、痛みを軽減させるために麻酔を使用します。
したがって、クリニックに熟練した麻酔科医が在籍しているか、必ず確認してください。また、全身麻酔を伴う手術を行う際には二人体制を敷いているかなど、しっかりしたリスク管理体制が取られているかのチェックも必ずしてください。
サイトから情報を集めて、ある程度クリニックの絞り込みを行ったら、該当する医院を訪れて実際にカウンセリングを受けてみると良いでしょう。
その際、セカンドオピニオンを得るという観点からも、3か所から5か所のクリニックを回ってみてください。そうして収集した医師の意見や、クリニックの雰囲気などを比較・検討して、自分の希望に沿った治療を施してくれる医師やクリニックを選んでください。
6.まとめ
下半身の脂肪吸引施術の効果や、一般的なダイエットとの相違、施術を受ける上でのデメリットや注意点、費用、医師及びクリニックを選ぶ上でのポイントについてご紹介しました。
下半身は他の身体の部位に比べて脂肪がつきやすい割には痩せにくく、ひそかに悩んでいる方は多いようですね。今までにあらゆる痩身術を試しても満足のゆく効果が得られなかった方は、脂肪吸引の施術を検討してみても良いでしょう。
その際には、全身のバランスに配慮しながら治療計画を練る必要があります。信頼に足る医師のカウンセリングを受けて、納得のいく治療法を導き出してください。