ダイエットは食事制限や運動をしなければならず、ピンポイントでここを痩せたいという時になかなかうまくいかないことも多く途中で挫折する方も多いようです。一度痩せることができたとしても運動が続かなかったり、ストレスの反動で食べ過ぎてしまうと脂肪細胞が再び大きくなりリバウンドすることもあります。
脂肪吸引はこのような食事制限や運動が必要ないのがメリットでしょう。脂肪吸引で一度脂肪細胞の数が減るとリバウンドしにくいと言われています。
ですが脂肪吸引には、まれですが健康被害に遭遇してしまう可能性があります。これは医師の技術不足や医師の施術への判断が不適切な場合原因として発生します。
ダイエットはこのような健康面での被害がないため安心して痩せられますが、ダイエットを続けるのが難しい方は脂肪吸引も視野に入れたいですよね。
ここでは脂肪吸引の健康被害などのリスクをご紹介しますので事前に頭に入れてリスクを回避するための参考にしてください。
この記事でわかること
1. 脂肪吸引は健康的なダイエット方法?
脂肪吸引は健康的なダイエット方法なのでしょうか。脂肪吸引にはカニューレという細い管を皮膚に挿入し、傷跡は小さくても体にメスを入れる必要があります。傷跡は時間と共になくなっていきます。
その次にダウンタイム症状があることを知っておきましょう。個人差はありますが必ず誰にも起こってきます。代表的なものは痛み、腫れ、内出血、知覚低下、しびれなど、硬縮などが挙げられます。
このダウンタイムの症状は一般的にほとんどの方が時間の経過と共に徐々に感じなくなっていきますので心配は必要ありません。しかし医師の技術不足、手術中のトラブルか何かが発生した際に、これらのダウンタイム症状が長引き、最悪の場合、近く低下、しびれなどが数年経っても治らないという方もいらっしゃるようです。
そのような場合、神経内科などの病院で診てもらったとしても改善策がこれと言うものがなく、マッサージをするなどしか手段がない場合もあるようです。
1-1. 脂肪吸引の特徴
脂肪吸引は美容外科手術の一種です。カニューレと呼ばれる細い管を皮膚に挿入し、脂肪を吸引します。
現在は技術が発達し、ほとんどの部位に脂肪吸引ができるようになり、また狭い範囲にはそれに対応できる機材なども出てきました。
脂肪吸引はカニューレを挿入する従来の方法と、最近では脂肪溶解注射といって脂肪を溶解する液体を体内に入れることで痩身ができる方法と2種類あります。
カニューレを入れる前者の方法では脂肪吸引は基本的には1度受けたら次は半年から1年は期間を空けなければいけません。それほど体に大きな負担がかかり、2度目の脂肪吸引ではまれに死亡の可能性が出てくるとも言われているため注意が必要です。
後者は一度の注射では効果が得られにくいため数回注射を定期的に受ける必要がありますが、この注射については回数を重ねることで死亡のリスクは報告されていません。
脂肪吸引はある程度脂肪が付いている方でないと施術の対象になりません。あまりにも痩せている方に脂肪吸引を行うとたるみやシワなどを引き起こしてしまい、美しくするという目的とかけ離れてしまいます。
また、「どうしても痩せたいのでたくさん取ってほしい」という要望があったとしても、その方の一番美しく見える脂肪吸引の量は人それぞれで違ってきますので、痩せればいいと考えるのではなく、「どうしたらきれいなボディラインになるのか?」という視点を持つことも重要です。
1-2. 脂肪吸引と運動・食事によるダイエットの違い
脂肪吸引のメリット・デメリット、ダイエットのメリット・デメリットを整理してみました。
脂肪吸引のメリット
- 運動や食事制限をせずとも痩せることができる
- 運動では難しい理想のボディラインを形成することができる
脂肪吸引のデメリット
- 担当する医師の技術によって仕上がりが不安定である
- 健康被害があり
- 保険が効かないため費用が高額になる
- 誰が受けてもダウンタイム症状があり、まれに数年経っても治らない方もいる
運動・食事によるダイエットのメリット
- 脂肪吸引ほどの高額な費用がかからない
- 目的意識の高い人は痩せることができる
運動・食事によるダイエットのデメリット
- なかなか痩せないので途中で挫折してしまいがち
- 部分的でピンポイントの痩身は難しい
- 二重顎の贅肉などはダイエットではなかなか落ちず、輪郭まで整えるのはダイエットでは難しい
2. 脂肪吸引の健康被害?!知っておきたいデメリット
脂肪吸引の健康被害にどんなものがあるかご存知でしょうか。下記に挙げたポイントを念頭に入れておきリスクに備えましょう。
2-1. 感染症
処置に伴うカニューレ挿入の際の傷、脂肪組織の吸引に伴う内部組織の損傷を通して感染症を誘発することがあります。
2-2. 多量出血
適切な止血が行われなかったり出血量の多い施術を選択したりする場合に起こります。※最悪の場合死亡につながることもあると言われています。
2-3. 脂肪塞栓症
迅速な対処をしないと後遺症となり残ります。最悪の場合は死亡することがあります。脂肪吸引の際に緩められた脂肪組織が血管の中に入り詰まってしまうことによって起こります。すぐに対処しないと後遺症が残り、最悪の場合には死に至ります。
2-4. 内臓損傷
腹部の脂肪吸引の際にカニューレの操作を誤ると、内臓損傷のリスクがあります。まれではありますが死亡事故の報告もあります。
2-5. 麻酔のトラブル
麻酔のトラブルは一瞬で命に関わる危険性があります。脂肪吸引を考えていらっしゃる方はこのようなリスクを最小限に留めるために下記の点に注意してください。
脂肪吸引の麻酔による健康被害を避ける方法
- 持病、貧血、免疫疾患などがある場合の施術は無理にしないこと
- 施術のリスクを知り自分に合わない施術は選ばない。
- 技術面で信頼できる、リスク管理ができるドクターやクリニックを選ぶ
- 麻酔のトラブルが絶対に起こらないクリニックを選ぶ
美容外科で麻酔の事故が起きている理由は麻酔のトレーニングを十分に積んでいない医師が原因と見なされています。美容外科の領域でじゃ麻酔科専門医がほとんどおらず、麻酔を習う機会がない医師が多いようです。
麻酔科の経験が3年以上ある医師が在中しているクリニックを選ぶことが重要です。脂肪吸引をする医師が麻酔科の免許を持っていなかったとしたら、麻酔をする専門の医師がおり、3年以上経験のある方が担当するかどうかを必ず確認してください。
2-6. その他の健康被害
・皮膚の壊死
手術の際に不手際が原因です。元々肌質が弱かったり血行がよくない方は注意が必要です。術後のマッサージでケアをしなければなかなか改善しないようです。
・感覚異常などの後遺症が残る
手術の際神経が傷つけられると感覚異常などの後遺症が残ってしまいます。技術力の高い医師に手術を担当してもらう以外方法はありませんこのような感覚麻痺の後遺症は稀に数十年経っても残る可能性があるようです。
・体液がたまる
患部が炎症を起こして膿が出ると体液が溜まってしまいます。早急に医師に相談し、その体液を抜く対策が必要です。
3. 脂肪吸引は健康保険が使えない!知らないと危険なリスクとは?
3-1. 脂肪吸引は健康保険の適用外
脂肪吸引の費用はとても高いので簡単に手が届くものではありません。保険が効けばいいのにと思われる方も多いのではないでしょうか。脂肪吸引は基本的に健康保険の適用外です。なぜなら健康保険は、病気やケガなどで治療が必要な方に適用されるもので、体を美しくさせたいという美容目的は当てはまらないからです。
安く済ませたいからと言って価格設定が低めのクリニックを選んだとしてもアフターケアで結局費用がかかってしまいトータルで結構な額になってしまったということもよくあるようです。
また、モニターなどで安く脂肪吸引が受けられるシステムもクリニックによってありますが、上記の健康被害などのリスクを考えて受けてみようと思われますか?もし受けてもいいと思われるのであれば上記に挙げたリスクを踏まえ、クリニックは自分の目できちんと安全な所を選ばなければなりません。
また、モニターを受けた方の口コミはあまり鵜呑みにしないようにしましょう。安く脂肪吸引を受けた代わりに良い口コミを提供するという目的のものも多いと捉えておきましょう。
3-2. 健康保険が使える例外
保険が適用される例外が実はあります。肥満治療と言って、肥満で病気になってしまった、肥満で病気になる可能性がある場合は保険適用の可能性があります。美容目的ではなく病気につながるかどうかが分かれ目です。
例えばこのような事例が当てはまります。(BMI35以上であることが条件)
- 肥満が原因でひざや腰の痛い
- 健康診断でメタボリック症候群だと診断された
- 肥満以外に高血圧、糖尿病、高脂血症、脂肪肝と診断された
- 肥満が原因で睡眠時無呼吸になる、いびきがひどい
このように脂肪量過多による健康被害がある方は保険適用の可能性があるのでクリニックや病院に相談してみましょう。
4. 脂肪吸引と健康に与える影響まとめ
脂肪吸引が健康に与える影響にどのようなものがあるかお分かりいただけたでしょうか。脂肪吸引は簡単に痩せられる方法なのでダイエットを続けられずに困っている方には魅力的な手段でしょう。
ですが脂肪吸引を受けたいと思っている方は、このような健康被害があるということを今一度知っておくことで事前にリスク対策をしておきましょう。最も重要なのは信頼できるクリニックを探すことです!自分の身体は自分で守るという意思を持って脂肪吸引を受けましょう。